自分の居場所をつくる。
自分の歴史を振り返る場所
事業承継を行うと会社のなかに自分の居場所は無くなります。毎朝出かけていく場所がなくなります。
そのことを予測し、私は居場所をつくることにしました。
それがT a k ashi A m a n o M u s e u mです。
2016年から企画をはじめ、さまざまな分野の専門家のアイデアと技術により、2019年にすばらしい居場所が完成しました。
建物の外側部分は箱のような形をしていて、中央にシンボリックな列柱があります。
列柱は1階と2階をつなぎ、さらに屋上にある塔屋までつながっています。
列柱と同心円を描くように、家系図、年表、著書、仕事の実績などが展示されています。
私はこれまでに本を94冊書いています。そのすべてがアクリル製の書棚に、発行年代別に掲示されています。書棚はアクリル板をのりで接着し、美しく仕上がっています。大手の書店さんにもこれだけの棚はないと思います。
私はエイジライター(年齢と同じ数の執筆書籍数のある著者) を目指していて、まだまだ執筆活動を続けますから、書棚には空きのスペースもあります。
過去に製作した1023点のCDなど教材タイトル一覧の展示も工夫を凝らしています。家具の引き出し等で使うスライドレールを使ったパネルでタイトル一覧を記しました。
2階の床面は平らではなく、3段階になっています。これは人生と同様、上がったり降ったりという意味合いをもたせ、高さと広さに変化をつけました。
「人生のこれから」に目を向ける
塔屋からは富士山が見えます。ここのソファーに座ってくつろぎながら、毎日、富士山を眺めるというのは究極の贅沢だと思います。
夜には東京ディズニーランドの花火を見ることができます。花火が上がっていない時でも、住宅地であまり明かりがないなかで、 ディズニーランドやホテルが光り、高速道路を行き交う車の明かりがとてもきれいです。
私はこの場所で、著書を企画、執筆したり、YouTubeやTwitterの発信を行っています。YouTubeの発信のために、プレゼンテーションを収録する専用デスクもつくりました。
2階スペースに展示された年表は、これからも更新されていくでしょう。そのため、今後の出来事を記す真っ白なボードが展示されています。白いボードを見ると、「人生のこれから」に目を向けることができます。
ミュージアムというと懐古的なイメージがありますが、ここは創造の場にもなっていることが特徴です。
バトンリレーの前に、人生の第2章の、居場所とやることを準備することができました。